米国科学財団（National Science Foundation：NSF）天文科学部門（Division of Astronomical Sciences）ディレクターのリチャード・グリーン氏（Richard Green）と大気・地球空間科学部門（Division of Atmospheric and Geospace Sciences）ディレクターのポール・シェプソン氏（Paul Shepson）は2018年2月22日、NSFのアレシボ天文台（Arecibo Observatory、プエルトリコ）の運営・管理業務をセントラルフロリダ大学（University of Central Florida：UCF）に移行するための活動を同日から開始することを発表した。
 
運営・管理業務の移行に伴う助成に関しては、現在、NSFとUCFとの間で交渉中という。同大学は、天文台の管理業務を正式に引き継ぎ、科学コミュニティの目的及び優先事項と一致した研究・教育プログラムを実施することになり、天文台及び、そこで行われる研究・教育活動の管理のために、支援及び技術職員を提供する。NSFからの助成期間は5年間となる見通しで、NSFによるアレシボ天文台向けの資金拠出は、現在の年間約600万ドルから、2022年度後半までには年間約200万ドルに縮小される。
 
なお、本助成は、電波源の観測、太陽系及び地球近傍天体の惑星レーダー観測、及び、地球大気圏研究を含む、電離圏・惑星・天文学研究を維持する科学重視の運営の継続を確保するものとなる。
 
2018年2月22日
 
National Science Foundation：Statement on Award of Cooperative Agreement for Management and Operations of Arecibo Observatory