【ニュース・アメリカ】NSB、米国S&E機関のあるべき姿を提示

 
 米国科学財団(National Science Foundation:NSF)の監督機関である米国科学委員会(National Science Board:NSB)は5月5日、
報告書「ビジョン2030(Vision 2030)」を発表した。

 
 本報告書は、2030年に米国の科学・工学(S&E)機関のあるべき姿のビジョンを提供し、NSB及びNSFを含むS&E組織が、そのビジョンを
達成するために講じるべき対策を提示するもので、NSBは、基礎研究における米国の優位性を維持し、全米国人のSTEM(科学・技術・工学・数学)
能力及び機会を向上させるために、本報告書で提示した対策を講じるよう強く訴えている。

 
 また、NSB委員長のダイアン・スーベイン(Diane Souvaine)氏は、米国はもはや、S&Eにおける圧倒的リーダーではなくなったとして、
COVID-19の収束及び収束後を見据える中、科学発見・発明が、今後も、利益をもたらす未開の地を拓くものとなるように適応しなければ
ならないとコメントした。
 

本報告書でNSBが提示した主なコミットメントは以下の通り。

  • NSFの組織全体に関する評価を実施し、ミッション局の構成、資金調達モデル、プログラム提供などにおける変更に関する
    提案事項を提示。
  • NSF助成受給研究とのパートナーシップ及び研究の移転に関し、ベストプラクティス及び規制・構造・管理面での障壁を特定する
    ために、大学・企業・州政府パートナーを招集。
  • 全国でSTEM能力の高い米国人を養成することを目的とし、公立高等教育機関における新たな連邦プログラムがもたらす利益に
    関して連邦議会及び政権と協力。
  • 国際共同研究の促進、世界中の才能ある人々の誘致、国際教育・訓練機会の創出を目的とした戦略・パートナーシップを
    開発・拡大するためにNSFと協力。

 
なお、本報告書は、こちらからダウンロード可能。
 
5月5日
 


National Science Board:Driving the next decade of American discovery and innovation

地域 北米
アメリカ
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