【ニュース・アメリカ】NSB、科学工学論文発表に関して米国の傾向分析と国際比較を実施

 
米国科学委員会(NSB) は10月28日、科学工学指標 2022年版の一環として作成した報告書「論文発表成果:米国の傾向と国際比較」を発表した。本報告書は、1996年~2020年に発表された論文4,400万本超を分析したもので、これによると、2020年に発表された科学工学論文の23%は中国人研究者によるものであった。米国はこれに次ぐ16%で、欧州連合(EU)諸国は合計で24%となっている。また、米国人研究者が発表した論文に限定すると、以下の3点などの特徴が見られた。

  1. 民族別で見ると、アジア系・黒人・ヒスパニック系大学院生が博士号取得前に論文を発表する確率は、大半の分野において白人大学院生を顕著に下回る
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  3. 性別で比較すると、女子大学院生が博士号取得前に論文を発表する確率は、多くの分野において男子大学院生を顕著に下回る
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  5. 博士号取得前に論文を発表した大学院生の場合、56%が最初の就職で研究が主な活動内容の職に就いているのに対し、論文未発表の場合は37%のみ

その他の主な結果は以下の通り。

  • 米国人研究者が作成した論文の引用件数は、継続して高いものの、2017年以降は中国人研究者が作成した論文の引用件数がこれを上回る。
  • 米国・中国・英国・欧州諸国などといった主要研究国家が、2020年には世界的コロナウイルス共同研究拠点としての役割を果たす。

なお、本報告書は、こちら から閲覧可能。

 
10月28日


National Science Board: NSB Report Highlights Key Role of United States in Scientific Collaborations


地域 北米
アメリカ
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
大学・研究機関の基本的役割 研究
統計、データ 統計・データ