国立衛生研究所（National Institutes of Health：NIH）傘下機関の国立神経疾患・脳卒中研究所（National Institute of Neurological Disorders and Stroke：NINDS）で外部研究ディレクターを務めるロバート・フィンケルスタイン氏（Robert Finkelstein）は、NIHから年間合計100万ドル以上の助成を受給する研究者に対する支援件数を、今後縮小する予定であることを明らかにした。
 
研究キャリア初期にある若手研究者に対する助成を増やし、助成がなければ研究活動を継続できない状況にある研究者を支援するためとしている。また、NINDSでは、NIHから複数の助成を受給しながら、当該研究に費やす時間が年間僅か数週間のみという事例があることも認識しているという。
 
具体的に、2019年1月から、年間100万ドル以上（間接経費は含まない直接経費額）の助成を受給する、または、本助成により合計助成額が100万ドル以上（直接経費額）となる研究者からの助成申請に対する審査を特に厳格化することになる。NINDSでは、全てが計画通りに進められた場合、年間1,500万ドルをキャリア初期及び研究活動継続が困難な研究者に対する助成に充てることが可能になるとしている。
 
2018年5月2日
 
Science：NIH’s neuroscience institute will limit grants to well-funded labs