国立衛生研究所（National Institutes of Health：NIH）は2016年8月24日、NIH傘下機関の国立マイノリティ健康格差研究所（National Institute of Minority Health and Health Disparities：NIMHD）が、慢性疾患予防における健康格差研究（Health Disparities Research on Chronic Disease Prevention）プログラムのための学際的協力センター（Transdisciplinary Collaborative Center：TCC）を立ち上げることを明らかにした。本プログラムは、人種・民族的マイノリティグループにおいて、慢性疾患に対応するためのよりロバスト且つ生態学的アプローチの必要性に応えるもので、設立される2つのセンターは、心疾患・がん・糖尿病などといった慢性疾患と闘うために、コミュニティベース且つ複数レベルでの介入を開発・実施・普及することになる。これらの2つのセンターが取り組むプロジェクトは、①米国先住民、アラスカ先住民、ハワイ先住民、及びその他の太平洋諸島出身者に見られる高血圧症を制御する予防プロジェクトを開発するワシントン州立大学（Washington State University）の「技術を通した先住民の高血圧症制御とリスク（The Native-Controlling Hypertension and Risk Through Technology）」と、②ミシガン州フリントにおいてコミュニティに関与した健康格差研究を適用させるミシガン州立大学（Michigan State University）の「健康公平性ソリューションのためのフリント・センター（The Flint Center for Health Equity Solutions）」で、今後5年間に亘り、合計約2,000万ドルの助成が支給される。

National Institutes of Health：NIH establishes new research program to address health disparities of chronic diseases