【ニュース・アメリカ】NIH、末梢神経系の研究支援のために「SPARC」プログラムの下でNIHコモンファンドから総額2,000万ドル超を助成

国立衛生研究所(National Institutes of Health:NIH)は2016年10月6日、喘息・糖尿病・吐き気などを治療する新たな手段の発見を目指した末梢神経系の研究を支援するために、「症状改善のための末梢活動刺激(Stimulating Peripheral Activity to Relieve Conditions:SPARC)」プログラムの下で、NIHコモンファンド(Common Fund)から学際的研究チーム27組に対して総額2,000万ドル超を助成することを明らかにした。「SPARC」プログラムは、2021年度までに総額約2億3,800万ドルの助成を計画している。今回の「SPARC」助成受給プロジェクトは、知識のギャップと技術の制限の解決を目指しており、治療のための研究に加え、心臓・肺・胃腸・大腸・脂肪組織・脾臓・膀胱・膵臓などを含む様々な内臓に重点を置いたものとなる。「SPARC」プログラムでは、末梢神経及びその信号が内臓機能を制御するメカニズムの理解に重点を置いており、これらの信号制御を調整することにより、リウマチ性関節炎や心不全などといった症状・疾患の治療手段となる可能性があると考えられている。今回の助成受給研究チームは、例えば、生物学プロジェクトが末梢神経による内臓機能の制御メカニズムを表した解剖学的・機能的詳細マップを作成する一方で、技術開発プロジェクトが神経と内臓との間での相互作用の評価・操作と機能の分離のためのツールを開発・改善するなど、コンソーシアムとして協力することになる。それ以外にも、新たな治療戦略開発の促進を目的とした産学協力などが行われ、「SPARC」プログラムで開発されたデータ及びツールは、集約されたオンラインリソースを通して共有されることになる。

 

なお、今回の「SPARC」助成受給研究プロジェクトのリストは、以下より閲覧可能。
National Institutes of Health:SPARC – Funded Research | NIH Common Fund

 

National Institutes of Health:New NIH awards will enhance understanding of how nerves control organ function

地域 北米
アメリカ
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