【ニュース・アメリカ】NIH、助成受給研究者による性的嫌がらせへの対応の不手際について謝罪

 
国立衛生研究所(National Institutes of Health:NIH)は2019年2月28日、NIHからの助成受給研究者による性的嫌がらせへの対応の不手際に関する批判に対して謝罪する声明を発表した。
 
また、NIHは、性的嫌がらせ行為が判明した主任研究員(PI)14人を助成受給対象外としたことを含め、NIHによる対応に関するデータも公表した。また、声明文の中で、NIHの外部プログラムにおける性的嫌がらせに関する方針を見直した結果、NIHは性的嫌がらせへの対応を改善すべきとの結論に至ったとしている。
 
NIHと同様に、助成受給PIによる性的嫌がらせが発覚した米国科学財団(National Science Foundation:NSF)は、2018年9月に性的嫌がらせへの対応に関する新たな指針を発表したのに対し、NIHは正式な方針変更を行わなかったことにより、批判がさらに強まったという経緯があることから、今回NIHが発表した声明文では、

  1. 24以上の研究機関で発生した性的嫌がらせ問題を追跡し、助成受給研究のPI 14人を変更、
  2. 研究者14人に対しピアレビューへの参加禁止、
  3. 研究者21人に対し、役職剥奪などを含む措置を行使、

などといった、具体的内容が含まれている。
 
なお、NIHが発表した声明文は、「Update on NIH’s efforts to address sexual harassment in science」から閲覧可能。
 
2019年2月28日
 
Science:National Institutes of Health apologizes for lack of action on sexual harassers
 

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