【ニュース・アメリカ】NIH、「薬剤スクリーニングのための組織チップ」プログラムの下で研究プロジェクト13件に年間総額1,500万ドルを2年間に亘って助成

国立衛生研究所(National Institutes of Health:NIH)は2017年9月12日、人間の疾病モデルとなる3Dマイクロ生理学システムプラットフォームを開発するために、研究プロジェクト13件に対し、年間総額1,500万ドルの「疾病モデリング及び有効性試験のための組織チップ(Tissue Chip for Disease Modeling and Efficacy Testing)」助成を、2年間に亘って支給することを明らかにした。

 

本助成は、NIH傘下の国立トランスレーショナル科学振興センター(National Center for Advancing Translational Sciences:NCATS)の「薬剤スクリーニングのための組織チップ(Tissue Chip for Drug Screening)」プログラムの下で、5年プログラムの最初のフェーズとして支給される。これらの組織チップは、疾病理解のためにより正確なプラットフォームを提供し、現在の研究モデルよりも薬剤に対する人間の反応の予測性を高めることにより、臨床試験における薬剤候補の成功率を向上させることを目標とするものである。

 

同プログラムは、非常に革新的なマイクロ生理学システムの開発を支援するためにNCATSが2012年に立ち上げたもので、薬剤の安全性及び毒性を、より迅速且つ有効な手段で研究することを目的としている。今回選出されたプロジェクトは、ブリガム・アンド・ウィメンズ病院(Brigham and Women’s Hospital、マサチューセッツ州)が主導する「機能の最適化と疾病モデルのための腎臓マイクロ生理学分析プラットフォーム」を含む13件で、一般的な疾病から稀な疾病まで、幅広い研究が行われることになる。なお、同プログラムの第2フェーズでは、プロジェクト研究者は製薬会社とパートナーを組み、薬剤候補の有効性を評価する中で、疾病モデルの有用性を更に検証することになる。

 

National Institutes of Health:NIH awards $15 million to support development of 3-D human tissue models

地域 北米
アメリカ
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