【ニュース・アメリカ】MLA求人リストに掲載された職種、75%は学問以外に関連するスキルを要件に含む

 
ブリンマウア大学(Bryn Mawr College、ペンシルバニア州)で教育技術スペシャリストとして勤務するベス・セルツァー(Beth Seltzer)氏は2018年1月5日、米国現代語学文学協会(Modern Language Association of America:MLA)の年次総会において、2015-16学年度にMLAの求人リストに掲載された職種1,658件を分析した研究結果を発表した。
 
セルツァー氏の研究結果によると、掲載された求人情報の約75%は、一般へのアウトリーチ、評価、事務管理、カリキュラム開発などといった、学問以外に関連するスキルが少なくとも1つは要件として含まれているという。
 
逆に、主要スキルを比較文学とした求人は全体の2%のみで、英語専攻博士号保有者を対象とした求人において、米国文学を主要スキルとしたものは全体の13%、英文学を主要スキルとした求人は12%であることが明らかになった。
 
セルツァー氏は、博士課程で受ける訓練の本質に関する議論を促進する目的でこの分析を行ったとしており、人文科学専攻の博士号取得者は、教員以外の職業に就職することが多いが、教員志望者であっても、学問以外のスキルが必要と主張している。MLAでは、博士号保有者に対し、非従来的キャリアへの就職検討を検討するよう強く勧めているが、セルツァー氏は、大半の博士課程教育は、従来の研究職に重点を置いた内容であると指摘している。
 
2018年1月5日
 
Inside Higher ED:The Ph.D. Skill Mismatch
 

地域 北米
アメリカ
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
人材育成 研究人材の多様性
レポート 海外センター