【ニュース・アメリカ】ITT教育サービス社、ITT工科大学を閉鎖

大手営利教育企業のITT教育サービス社(ITT Educational Services)は2016年9月6日、同社が経営するITT工科大学(ITT Technical Institute)の全キャンパスを閉鎖することを明らかにした。ITT社は、虚偽の訓練内容及び就職の確約を提示して学生募集を行ってきたことが原因で、教育省から2016~17学年度の連邦学資援助受給資格が剥奪されている。同社は、教育省の決定に関し、「不適切且つ違法」で「1件の主張も証明されていない」と批判しつつ、連邦学資援助受給資格の剥奪により、ITT工科大学を閉鎖せざるを得ない状況になったと説明している。これに対してテッド・ミッチェル教育次官(Ted Mitchell)は、ITT社の教育の質及び財務的安定性に関連する問題は、長期に亘る根本的な問題であったと反論し、学生及び納税者へのリスクが高すぎるとの判断からの決定であったとしている。ITT工科大学の約3万5,000人の在学生と過去120日以内に退学した学生は、①取得済み単位を使用して他の大学に編入し、専攻分野における教育を完了するか、②連邦学資ローンの負債を償却するローン免責を申請するかのいずれかを選択することができる。さらには、ITT社による詐欺行為に遭ったと思う学生は、これとは別のローン利用者保護プログラムの下で、学資ローンによる負債免除を申請することが可能である。なお、同社が経営するダニエル・ウェブスター大学(Daniel Webster College、ニューハンプシャー州)は、今まで通りに運営が継続される。

 

The New York Times:Engineering, and Medicine, ITT Educational Services Closes Campuses

地域 北米
アメリカ
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
行政機関、組織の運営 政策・経営・行動計画・評価