【ニュース・アメリカ】GAO、教育省のリソース及び成果の傾向に関する報告書を発表

 
政府説明責任局(Government Accountability Office:GAO)は2018年2月7日、報告書「教育省:リソースと成果の傾向(Department of Education: Resource and Achievement Trends)」を発表した。
 
本報告書は、連邦議会の要請を受けてGAOが作成したもので、①幼稚園から高校3年生(K-12)の公教育及び高等教育において使用されるリソースを含む、教育における連邦政府の役割、②K-12の児童・生徒の成績及び高等教育へのアクセスに関する重要な指標の傾向、③目標・目的を充足する教育省の進捗状況、に関する情報を提供している。
 
調査にあたりGAOは、教育省のデータや予算データ等の公開情報源からのデータ分析と、K-12の児童・生徒の成績及び高等教育へのアクセスに関連する教育省の主要な目標・目的の分析などを行った。
 
その結果、①に関しては、教育省は、生徒の目標達成促進及び、教育機会への平等なアクセス確保などを含むミッションの下で、K-12教育のための資金を主に提供する州・地方政府と協力し、また、K-12校教育予算において、連邦資金が占める割合は、1980年~2014年の間に6%から13%まで増加していることが明らかにされた。さらに教育省は、返済を必要としない連邦奨学金と働きながら学ぶ学生のためのワークスタディプログラムに対して、2016年度に308億ドルを拠出しており、学資ローンとして1兆3,000億ドルを拠出した。
 
②に関しては、K-12の生徒の成績に関する主要な指標は1980年~2015年の間に向上しており、読解力と数学に関しては、白人生徒と黒人生徒との間及び白人生徒とヒスパニック系生徒との間での格差が縮小していることが判明した。また、高等教育へのアクセスに関する重要な指標となる授業料・手数料・滞在費なども増加しているという。
 
一方、③に関しては、1998年~2015年の教育省報告から、K-12の生徒の25%が学年レベルの指標に到達、もしくは指標を上回っているのに対し、29%は同指標に到達していないことが明らかにされた。
 
なお、GAOは、本報告書では提案事項を提示していない。
 
本報告書は、「Resource and Achievement Trends」(PDF:2.23MB)からダウンロード可能。

 

2018年2月7日
 
Government Accountability Office:Department of Education: Resource and Achievement Trends
 

地域 北米
アメリカ
取組レベル 政府レベルでの取組
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