【ニュース・アメリカ】DARPA、負傷・急性感染直後に患者の生死を分ける非常に限られた時間を延長する手段を開発するために「バイオスタシス」プログラムを立ち上げ

 
国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Projects Agency:DARPA)は2018年3月1日、国防総省(Department of Defense)が「ゴールデンアワー(golden hour)」と呼ぶ、戦場などにおける負傷・急性感染直後に患者の生死を分ける非常に限られた時間を延長する手段を開発するために、「バイオスタシス(Biostasis)」プログラムを立ち上げたことを明らかにした。
 
これは、ロジスティクス及び戦場におけるケアの向上ではなく、「ゴールデンアワー」の延長自体を研究対象とするプログラムで、生命を脅かす重篤な状態に直面した生体系の働きを継続させるための更なる時間の必要性に直接対応することを目指す。
 
また、同プログラムでは、生体系が働く速度を制御する新たな手段を開発するために分子生物学を活用し、その結果、負傷・感染後にシステムが崩壊する前の時間枠を延長するという、生命を守るために生命の進行を遅らせることを目指すコンセプトが採用されている。
 
また、生体細胞内の生物化学プロセスを減速させるために、抗体などといった単純な生物学的治療から細胞・組織全体に適用可能な全体観的治療まで、様々なアプローチを追求し、最終的には人体全体レベルにまで拡大することを目指している。
 
2018年3月1日
 
Defense Advanced Research Projects Agency:Slowing Biological Time to Extend the Golden Hour for Lifesaving Treatment

 

地域 北米
アメリカ
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