【ニュース・アメリカ】DARPA、ゲノム編集分野における安全性と安全保障を強化する「安全な遺伝子」プログラムを立ち上げ

国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Projects Agency:DARPA)は2016年9月7日、ゲノム編集の分野におけるリスク縮小とイノベーション促進を目的とした、バイオセーフティ及びバイオセキュリティのためのツールキットを構築する「安全な遺伝子(Safe Genes)」プログラムを立ち上げたことを明らかにした。本プログラムは、新たなバイオ技術の開始段階でバイオセーフティを構築し、合成遺伝による脅威に対応する幅広いオプションを提供し、新興遺伝子編集技術に関する可能性・確率・脆弱性の理解を深めることを目標としている。また、同プログラムの技術的目標は、①生体内のゲノム編集者に対する空間的・時間的・可逆的制御を提供する遺伝的構造の開発、②生体内でのゲノム編集を予防・制限し、個体内のゲノムの完全性を保護するための予防・治療手段を提供する新たな分子及び対抗手段の開発、③不要な組換え遺伝子を環境から排除し、システムの遺伝的基本状態を回復させる機能の開発、の3つである。同プログラムは、国家安全保障の観点からは、遺伝子編集ツールの急激な一般化によって生じる特有のリスクに対処することになる。

 

Defense Advanced Research Projects Agency:Setting a Safe Course for Gene Editing Research

地域 北米
アメリカ
取組レベル 政府レベルでの取組
大学・研究機関の基本的役割 研究