公立・ランドグラント大学協会(Association of Public and Land-grant Universities:APLU)は2018年1月22日、大学学士課程での微積分学準備講座及び微積分学講座における能動的学習の導入を拡大するために、公立研究大学12校と協力することを発表した。
これは、STEM(Science, Technology, Engineering, and Mathematics)分野での学位取得を目指す学生が履修する初級数学講座における成功の支援を目的としたもので、APLUは、初級数学講座の指導に能動的学習を導入して大きな成功を収めているサンディエゴ州立大学(San Diego State University、カリフォルニア州)、コロラド大学ボルダー校(University of Colorado Boulder)、及び、ネブラスカ大学リンカーン校(University of Nebraska-Lincoln)と過去1年において協力してきたが、今度はこれら3校をパートナーと位置づけ、更に大学9校を支援し、能動的学習導入の取り組みに関する研究を行うことになる。
これらの取り組みは、異なる種類の大学において、最も機能する数学講座の能動的学習の実施方法を特定する上で役立つことが期待されており、最終的には、ほぼ全ての大学において共通して機能するモデルの開発を目指している。本プロジェクト「能動的学習指導ネットワークを通した学生による数学への取り組み(Student Engagement in Mathematics through an Institutional Network for Active Learning:SEMINAL)」は、米国科学財団(National Science Foundation:NSF)から5年間に亘って300万ドルの助成を受給して実施されているもので、STEM分野の基礎となる初級数学講座において、マイノリティ学生の成功に対する支援が特に強調されている。
「SEMINAL」に参加する大学9校は、同プロジェクトへの参加を希望し、提案書を提出した大学47校の中から選出されており、初級数学講座の指導改革に向けた米国全体での取り組みのモデル校としての役割を担うことになる。
なお、選出された大学は、
- ①カリフォルニア州立大学イーストベイ校(California State University, East Bay)、
- ②カリフォルニア州立大学フラートン校(California State University, Fullerton)、
- ③ケネソー州立大学(Kennesaw State University、ジョージア州)、
- ④ロヨラ大学シカゴ校(Loyola University Chicago、イリノイ州)、
- ⑤モーガン州立大学(Morgan State University、メリーランド州)、
- ⑥オハイオ州立大学(The Ohio State University)、
- ⑦メリーランド大学(University of Maryland)、
- ⑧オクラホマ大学(University of Oklahoma)、
- ⑨テキサス大学リオグランデバレー校(University of Texas Rio Grande Valley)、
の9校である。
2018年1月22日
Association of Public and Land-grant Universities:Public Universities Move to Scale Active Learning in Undergraduate Math Education