【ニュース・アメリカ】APLU、大学構内警察による装着型カメラシステムの導入を奨励

公立・ランドグラント大学協会(Association of Public and Land-grant Universities:APLU)は2017年6月1日、大学構内警察による装着式カメラ(body-worn camera:BWC)の使用に関する新たな方針概要報告書「大学構内警察の装着型カメラ~大学リーダーにとっての利点、検討事項、及び、有望な実行~(Campus Police Body-Worn Cameras:Benefits, considerations, and promising practices for campus leaders)」を発表した。

 

これによると、大学構内警察官が装着式カメラを使用した場合、透明性及び説明責任が向上するだけでなく、大学コミュニティにおける関係の向上にもつながるという。APLUは、大学警察に対してBWCプログラムの導入もしくは試験的導入を奨励する一方で、コストや収集した映像の利用・保存などといった要因も十分に考慮するよう、注意を喚起している。

 

具体的な利点として、警官と一般市民との間でのやり取りにおいて、警官による過度な力の行使が減少し、警官に対する苦情が、警官の出動1,000件につき0.7件であったところが、BWCの使用により同0.07件に減少し、90%減になったとの調査結果が紹介されている。一方、コストに関しては、デバイス1個当たりのコストは機能に応じて120~2,000ドルと幅が広い他、それ以外に必要となるデータ保存のためのコストが高額となっており、フルタイム警官50人が勤務している場合、1カ月間のデータ録画・保存に要するコストは5,000~1万ドルになるという。なお、これらの映像の保存が義務付けられている期間は、州によって異なっている。APLUは、BWCシステムを導入する場合、その使用に関して明確な指針及び方針を策定することが重要としている。

 

Association of Public and Land-grant Universities:APLU Issues New Report on Police Body-Worn Cameras, Encourages Campuses to Consider Their Use(報告書PDFあり)

地域 北米
アメリカ
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
その他 その他