【ニュース・アメリカ】ACTA、大学における管理運営費支出に対する監督強化を目的とした理事のための手引書を発表

米国理事・卒業生委員会(American Council of Trustees and Alumni:ACTA)は、米国大学における管理運営費に関する研究調査プロジェクト「管理運営費プロジェクト(Project on Administrative Costs)」の最新研究手引書「過剰となる金額はいくらか?効果的な監督を通した管理運営費の管理(How Much is Too Much?Controlling Administrative Costs through Effective Oversight)」を発表した。

 

本手引書は、管理運営費の全米における傾向を検証したもので、大学の財務的優先事項を検証する際に利用可能な管理運営費と授業教育関連費を比較した割合のベンチマークを提示しており、理事に対して大学における管理運営費の監督・管理を強く要請している。

 

また、米国教育統計センター(National Center for Education Statistics)統合高等教育データシステム(Integrated Postsecondary Education Data System)のデータベースから得られた連邦データを調査・分析し、4年制非営利大学約1,200校における管理運営費と授業教育関連費との割合の中央値を提供している。これによると、小規模の学士課程のみを持つ大学の半数以上は、授業教育関連費1ドルに対する管理運営費が50セント以上で、管理運営費の割合が非常に高いのに対し、研究活動に力を入れる大学ではこの割合が最も低いことが明らかにされた。

 

さらには、経費管理のために大学管理者と理事会リーダーとの間でのコミュニケーションを改善する4つの行動計画として、

  • 自身が理事を務める大学における管理運営費支出の傾向に関する理解を深める。
  • 支出を監督するために、一目でわかる手段を導入した財務ダッシュボードを作成・使用する。
  • 財務データが明確且つ正確に、一貫性をもって毎年確実に報告されるようにする。
  • 費用効率性を改善できる場合、プログラムの統廃合・合理化を行う。

を理事に対して強く要請している。

 

なお、本手引書は、以下よりダウンロード可能。
AMERICAN COUNCIL OF TRUSTEES AND ALUMNI:How Much is Too Much?Controlling Administrative Costs through Effective Oversight[PDF:1.14MB]

 

2017年7月25日

 

AMERICAN COUNCIL OF TRUSTEES AND ALUMNI:New Research Study Urges College Leaders and Trustees to Contain and Cut Administrative Spending

地域 北米
アメリカ
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
行政機関、組織の運営 予算・財政、政策・経営・行動計画・評価