【ニュース・アメリカ】2020-2021学年度に米国で学んだ留学生数、米国外からのオンライン受講者を含めて前学年度比15%減の91万4,095人

 
国務省 教育文化局国際教育研究所(IIE) は11月15日、「オープンドア2021年国際教育交流報告書」を発表した。本報告書は、新型コロナウイルス感染症パンデミック下にありながら、学生・研究者、米国高等教育機関、政府パートナー、そして、産業界ステークホルダーが、国際教育交流に継続的にコミットしていることを強調した内容となっている。2020-2021学年度版報告には、米国内で米国高等教育機関に在籍した留学生に加え、米国外からオンライン受講した者と、オプショナル・プラクティカルトレーニング(OPT)参加者に関する情報が含まれている。

 
これによると、同学年度に米国大学で学んだ留学生は91万4,095人で、前学年度比15%減となった。これらの留学生は、米国高等教育機関在籍学生全体の5%を占め、商務省によると、留学生による2020年の米国経済への貢献は390億ドルであった。また、200カ国以上からの留学生71万人超が、学士課程・大学院・学位を取得しないプログラムに在籍した他、20万人超が卒業後にOPT に参加した。さらに、パンデミックは、米国大学に初留学した学生に最も大きな影響を及ぼし、このグループの留学生数は前学年度から46%減の14万5,528人(オンライン受講者を含む)となった。一方、既に米国大学に在籍していた留学生では、前年度からの減少率は3%にとどまった。その他の主な結果は以下の通り。
 

  • 中国及びインドからの留学生数は、それぞれ前学年度比14.8%減と13.2%減であったものの、留学生全体の減少率ほど大きくなく、米国への留学が強力且つ魅力的である状態を維持。
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  • 地域別に見ると、パンデミックによる減少率が比較的小さかった地域はカナダ・中南米・アフリカサハラ砂漠以南など。
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  • 留学生の54%は STEM分野を専攻し、最も人気の高い専攻分野は工学(21%)。一方、パンデミックによる影響を最も大きく受けたのは 集中英語学習プログラム(IEP)で、学位を取得しないプログラムの在籍者数64%減の主因。
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  • 2019-2020学年度の米国人学生による留学プログラム参加者数は前学年度比53%減の16万2,633人。影響を受けたのは、2020年春及び夏学期に実施予定であったプログラムで、特に夏学期実施予定であったプログラムは前学年度から99%減(2018-2019学年度に行われた米国人学生留学プログラムの39%は夏学期に実施)。
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  • 米国人学生の58%が欧州を留学先として選択。しかし、一部の欧州諸国はパンデミックによる影響を大きく受けたため、欧州での留学プログラムへの参加者数は前学年度比41~53%減。

なお、本報告書発表の動画は、こちら から視聴可能。

 
11月15日


Institute of International Education: U.S. Colleges and Universities Remain Top Choice for International Students


地域 北米
アメリカ
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
大学・研究機関の基本的役割 教育
統計、データ 統計・データ