【ニュース・アメリカ】2020年秋学期開始時から対面講義を開講した大規模大学が所在する郡、学期開始に伴い新型コロナウイルス感染件数が56%増加

 
疾病管理予防センター(CDC)は1月8日、新型コロナウイルス感染症パンデミックの中、大規模米国大学における対面講義開講が学生及び地元コミュ
ニティに及ぼした影響を郡レベルで検証した分析結果報告書「大規模高等教育機関開講と郡レベルでの新型コロナウイルス感染件数:米国、2020年
7月6日~9月17日
」を発表した。

 
本調査は、学生2万人以上が在籍する大規模非営利大学101校を対象としたもので、内訳は、2020年秋学期開始時からオンライン講義を開講した大学
22校、対面講義を開講した大学79校となっている。CDCは、秋学期開始3週間前と開始後3週間の感染件数を比較し、大規模大学が所在しない郡3,000カ所の状況とも比較した。

 
その結果、比較グループとなった3,000の郡では、調査対象期間に新型コロナウイルス感染件数が6%減少したのに対し、秋学期開始時から対面講義
を開講した大規模米国大学が所在する郡では、56%増加したことが判明した。一方、秋学期開始時からオンライン講義を開講した大規模大学が所在
する郡では、感染件数が約18%減少したという。

 
それに加えて、対面講義を開講した大学が所在する郡では、ホットスポット発生数が30%増加したことも判明している。但し、同調査では、郡内
または大学構内でマスク着用・社会的距離確保などが要件とされていたか否かは勘案されていない。なお、同報告書は、大学に対し、対面講義では
なくオンライン講義を提供するよう明確に勧めているわけではないものの、対面講義を開講する大学に対しては、ベストプラクティスの導入を奨励
している。
 
1月8日


Centers for Disease Control and Prevention: 
Opening of Large Institutions of Higher Education and County-Level COVID-19 Incidence — United States, July 6–September 17, 2020


地域 北米
アメリカ
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
大学・研究機関の基本的役割 教育
統計、データ 統計・データ