非営利メディア機関のNPRは、デイビッドソン大学 と 大学の危機イニシアティブ(C2I)が収集した大学約1,400校のデータを分析した結果を発表した。
これによると、2020年秋学期に大学キャンパスでの対面式講座を開講した大学の3分の2以上は、新型コロナウイルス感染症検査についての明確な
計画がないか、もしくは、体調不良・検査結果陽性者と接触のあった者などといったリスクのある学生に限定して検査を実施しているという。
また、対面式講座を開講している学士課程在籍学生数5,000人以上の大学において、大規模検査もしくは無作為検査を実施する大学は全体の25%のみ、
全学生を対象に定期的に検査を実施する大学は僅か6%で、大半の大学では、感染拡大の制御や実際の感染者数を把握するには遅すぎると専門家が指摘
している、症状の見られる学生の診断検査のみに頼っていることが判明した。大規模検査を頻繁に実施するにあたり、問題となるのはコストで、検査1件当たり
のコストは100ドルを超える場合もあるという。
ブロード研究所は、大学100校超と提携して定期的な新型コロナウイルス感染症検査を1件当たり25ドルで提供している他、イリノイ大学
アーバナ・シャンペーン校では、学内で開発した唾液検査を1件当たり約10ドルで学生及び教職員に提供しているが、検査の実施頻度を勘案すると、
大学が検査に投入する経費は1週間当たり約100万ドルと推測される。対面式講座を開講した大学の多数は、11月第4木曜日の感謝祭休暇前に
学生を自宅に帰宅させ、残りの学期はオンライン講座とする計画であるが、学生が帰宅することにより、それぞれの家族や地域にコロナ感染
が拡大する可能性が懸念されている。
なお、C2Iの新型コロナウイルス感染症データダッシュボードは、こちらから閲覧可能。
10月6日
NPR: Even In COVID-19 Hot Spots, Many Colleges Aren’t Aggressively Testing Students