【ニュース・アメリカ】2020年度に州政府が拠出した研究開発費、前年度比1%増の24億ドル

 
米国科学財団(NSF)傘下の米国科学工学統計センター(NCSES)は12月1日、報告書「2020年度に州政府が拠出した研究開発費は前年度比1%増‐衛生関連研究開発費は2年連続で減少」を発表した。これによると、2020年度に州政府が拠出した研究開発費は総額24億ドルで、2019年度から1%増となった一方、衛生関連研究開発費に限定すると、2018年度の11億ドルをピークに2年連続で減少し、2020年度は10億ドルであった。また、研究開発支出総額24億ドルのうち、6億9,300万ドルは内部研究開発費、18億ドルは企業・高等教育機関・非営利研究機関などへの委託研究開発費に割り当てられた。その他の主な結果は以下の通り。

  • 2020年度に州政府が拠出した研究開発費総額の61%は、カリフォルニア州・ニューヨーク州・テキサス州・フロリダ州・ペンシルバニア州の5州が占める。

     

  • 内部研究開発費と委託研究開発費の割合は州によって異なり、例えばニューヨーク州では研究開発費全体の61%が内部研究に充てられたのに対し、カリフォルニア州では15%のみ。

     

  • 州政府の研究開発費に対する連邦政府からの補助金は前年度比8%増の5億6,100万ドル。このうち31%は 運輸省 が拠出し、以下、厚生省(30%)内務省(18%)が続く。

     

  • 連邦政府から州政府への研究開発費補助金全体の28%(1億7,300万ドル)はニューヨーク州が受給。フロリダ州とサウスカロライナ州の3,000万ドル、テキサス州とカリフォルニア州の2,300万ドルがこれに続く。

     

  • 研究分野別に見ると、衛生関連研究開発費が全体の42%で最大。環境・天然資源研究開発費(18%)、エネルギー研究開発費(16%)がこれに続く。

 
12月01日


NCSES: State Agencies’ R&D Increased 1% in FY 2020; Health-Related R&D Declined for the Second Year in a Row


地域 北米
アメリカ
取組レベル 政府レベルでの取組
行政機関、組織の運営 予算・財政
大学・研究機関の基本的役割 研究