教育における個人の権利財団(FIRE)、大学生の意見を収集・共有するための調査プラットフォームを提供するカレッジパルス社、及び、
教育関連ニュースを発信するリアルクリアエデュケーション社は、規模の大きい米国著名大学55校に在籍する学生約2万人を対象に、大学キャンパス
における言論の自由に関する調査を実施した。
今般、この結果に基づいて作成した大学ランキング「2020年大学言論の自由ランキング ~米国大学キャンパスにおける言論の自由に関する
文化とは?~」を発表している。本ランキングは、人種・ジェンダー・地政学的紛争などの問題をテーマに討論ができるか、学生が自由に意見を
共有できるか、などを含む様々な側面に100点満点で点数をつけ、総合点に基づいて決定されたものである。これによると、総合第1位はシカゴ大学で、
以下、カンザス州立大学、テキサスA&M大学が続いた。その他の主な結果は以下の通り。
- 上位10位大学のうち、7校は公立大学で、米国北東部に所在する大学は1校のみ。また、これら10校中8校は、FIREが発表する年次
報告書「言論規約への注目」において、言論の自由に関する大学の方針が最高評価の「青信号」とされた大学。 - 55校中最下位にランクされた大学はデポー大学で、テキサス大学、ルイジアナ州立大学がこれに続く。また、下位10位にランクされた大学のうち、7校は私立大学で、8校はFIREによる言論の自由に関する方針評価が最低の「赤信号」。地理的には米国北東部に所在する大学が3校で、うち2校はアイビーリーグ所属大学。
- 全体の60%が、他の学生・教員・大学管理者の反応を気にして自分の意見を表明できないと回答。この割合は、強力な共和党支持者(73%)が最高で、強力な民主党支持者(52%)が最低。
- 支持政党・性別・人種・宗教などの違いにより、調査結果に格差。例えば、自身と異なる意見を持つ講演者に対する容認度は、共和党
支持・男子・異性愛者・ヒスパニック系・アジア系・白人学生が、民主党支持・女子・性的マイノリティ・黒人学生よりも高い傾向。
具体例として、ジョー・バイデン元副大統領が大学で講演することを支持する強力な共和党支持者は71%であるのに対し、トランプ
大統領が大学で講演することを支持する強力な民主党支持者は49%のみ。
なお、本大学ランキングは、こちらから閲覧可能。
9月29日
Foundation for Individual Rights in Education:
Largest ever free speech survey of college students ranks top campuses for expression