全米大学実務者協会(National Association of College and University Business Officers:NACUBO)は、米国教員保険年金協会(Teachers Insurance and Annuity Association of America:TIAA)と共同で実施した大学基金に関する調査「2019年NACUBO-TIAA大学基金調査(2019 NACUBO-TIAA Study of Endowments:NTSE)」の結果を発表した。
本調査は、米国大学774校とその関連財団からデータを収集して行われたもので、2019年度の大学基金投資の利回りは平均5.3%であったことが判明した。これは、2018年度の利回り平均8.2%を下回るものの、10年物の投資の利回りは平均8.4%で、目標とする7%を上回った。主な結果は以下の通り。
- 2019年度の大学基金投資の利回りは、大学基金の規模により4.9~5.9%で、大学基金10億ドル以上のコホート(調査対象集団)で利回りが最高。
- 2019年度の大学基金資産クラスの内訳で大きな割合を占めたのは、市場性の高いオルタナティブ資産(株や債券以外の幅広い投資)の19.1%、米国外株式の14.5%、米国株式の14.1%など。
- 2019年の投資実績が最も高かったコホートは大学基金10億ドル以上のコホートで、大学基金2,500万ドル以下のコホートがこれに続く。
- 2019年度の利回り実績の高かった資産クラスは、ベンチャーキャピタルの13.4%、未公開株式の10.2%、米国株式の8.2%など。
National Association Of College And University Business Officers:
U.S. Educational Endowments Report 5.3 Percent Average Return in FY19
1月30日