【ニュース・アメリカ】2019年に米国企業が支出した研究開発費、2018年から11.8%増の4,930億ドル

 

米国科学財団(NSF) 傘下の 米国科学工学統計センター(NCSES)は11月18日、報告書「企業による2019年米国研究開発実績は前年比11.8%増で約5,000億ドル」を発表した。本報告書のデータは、NCSES と米国勢調査局が作成した「2019年企業研究開発調査」を使用しており、これによると、2019年に米国内で行われた研究開発への企業による支出額は4,930億ドルで、2018年から11.8%増となった。

 
また、自社資金の投資額は4,290億ドルで、前年比13.5%増であった。一方、他の資金源からの提供額は640億ドルで、前年とほぼ同じである。米国内研究開発実績は、2年連続で10%以上増加したことになるが、この傾向は2020年にも継続される見込みとされている。その他の主な結果は以下の通り。

  • 2019年に企業が支出した4,930億ドルの用途内訳は、基礎研究320億ドル(7%)、応用研究740億ドル(15%)、開発3,870億ドル(78%)。
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  • 製造業に携わる企業が国内研究開発費2,860億ドル(58%)を支出しそのうち87%は自社資金を投資。非製造企業は2,070億ドル(42%)を支出し、自社資金が占める割合は87%。
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  • 自社資金以外の財源640億ドルのうち、連邦政府が220億ドルを拠出し、その中の150億ドルは国防総省が拠出。また、連邦政府が拠出した資金の91%は、航空宇宙製品・部品に支出。この他、他の米国企業が210億ドル、外国企業(米国企業の外国親会社を含む)が200億ドルを支出。
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  • 企業規模別にみると、従業員10~249人の中小企業が企業による研究開発活動の約10%を実施。国内従業員数250~2万4,999人の大企業が全体の52%の研究開発活動を実施。さらに、国内従業員数2万5,000人以上の最大規模の企業が全体の37%を実施。
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  • 州別に見ると、カリフォルニア州所在の企業が研究開発活動全体の35%を実施。以下、ワシントン州の8%、マサチューセッツ州の6%、テキサス州の5%が続く。

 
11月18日


National Center for Science and Engineering Statistics: 
Businesses Reported an 11.8% Increase to Nearly a Half Trillion Dollars for U.S. R&D Performance During 2019


地域 北米
アメリカ
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
大学・研究機関の基本的役割 研究
研究支援 研究助成・ファンディング