【ニュース・アメリカ】2018年第1四半期の学資ローン負債総額、初めて1兆5,000億ドルを超える

 
連邦準備銀行(Federal Reserve Bank)は、2018年第1四半期の学資ローン負債総額が1兆5,210億ドルであったことを明らかにした。同負債総額が1兆5,000億ドルを超えるのは初めてとなり、10年前の6,000億ドルから短期間で大幅に増加している。
 
学資援助専門家のマーク・カントロウィッツ氏(Mark Kantrowitz)は、大学卒業時の学資ローン負債額は平均約3万7,000ドルで、大卒者の6人に1人においては学資ローン負債額が年収を上回り、標準の10年間の返済計画で負債を完済することは困難と指摘している。
 
特に、返済が困難なローン利用者は、負債を抱えるものの学位を取得していない学生や、労働市場での価値の低い学位取得者であることから、就職率や卒業率を不正に上乗せして広報した営利大学業界が批判されている。
 
なお、学資ローン負債総額が増加した要因としては、10年以上をかけた長期に亘る返済期間や、学費高騰に伴う学生1人あたりのローン利用額の増加などが挙げられている。
 
2018年5月9日
 
Market Watch:Student debt just hit $1.5 trillion

 

地域 北米
アメリカ
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