米国科学財団（National Science Foundation：NSF）傘下の米国科学工学統計センター（National Center for Science and Engineering Statistics）は1月30日、報告書「2018年度に連邦研究開発費は8.8％増加　～2019年度研究開発費は前年度比9.3％増と予想～（Federal R&D Obligations Increase 8.8% in FY 2018; Preliminary FY 2019 R&D Obligations Increase 9.3% Over FY 2018）」を発表した。

 
 これによると、2018年度の連邦研究開発費は総額1,294億ドルで、2017年度から8.8％増加した。このうち、研究費は6.7％増の746億ドルであった一方、実験的開発費は11.7％増の548億ドル、研究開発施設費は前年度比45.3％増の39億ドルであった。これに対し、2019年度の研究開発費は、2018年度から9.3％増の1,415億ドルと予想されており、内訳は、研究費が834億ドル、実験的開発費が581億ドルと見込まれ、研究開発施設費は、前年度比18.8％増の46億ドルになると予想されている。主な結果は以下の通り。

• 2018年度の連邦政府機関研究開発費は、前年度比16％増に相当する360億ドル増で、増加率は最大。また、連邦政府機関研究開発費総額は、全体の72.2％に相当する935億ドル。
• 企業における研究開発への連邦政府からの拠出額が最大である省庁は国防総省（Department of Defense）で、連邦政府合計398億ドルの70.5％に相当する280億ドルを拠出。一方、厚生省（Department of Health and Human Services）は、企業における研究開発への拠出額は政府全体の4.7％に相当する19億ドルであるのに対し、高等教育機関への政府拠出総額315億ドルの63.2％に相当する199億ドル、非営利機関への政府拠出総額85億ドルの68％に相当する57億ドルを拠出。
• 政府助成受給研究開発センター（federally funded research and development center：FFRDC）への政府拠出総額125億ドルのうち、エネルギー省（Department of Energy、60.2％、75億ドル）、米航空宇宙局（National Aeronautics and Space Administration：NASA、16.3％、20億ドル）、及び、国防総省（13.5％、17億ドル）の3省庁が全体の90.1％（112億ドル）を占める。
• 2018年度の連邦研究費総額746億ドルのうち、拠出額が最大であった省庁は、国立衛生研究所（National Institutes of Health：NIH）を含む厚生省で、全体の49.3％に相当する368億ドルを拠出（うち、NIHが353億ドル）。
• 2018年度の基礎研究費は前年度比8.8％増の362億ドル。このうち、拠出額上位6省庁（厚生省、NSF、エネルギー省、NASA、国防総省、農務省）が全体の96.7％（350億ドル）を占める。一方、応用研究費は前年度比4.9％増の384億ドル。
• 領域別では、生命科学研究が占める割合が49.6％で最大。

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Federal R&D Obligations Increase 8.8% in FY 2018; Preliminary FY 2019 R&D Obligations Increase 9.3% Over FY 2018

 
1月30日