米国科学財団（National Science Foundation：NSF）傘下の米国科学工学統計センター（National Center for Science and Engineering Statistics：NCSES）は5月29日、2018年度の歴史的黒人大学（historically black college and university：HBCU）への連邦科学工学支援に関する報告書「2018年度の歴史的黒人大学への連邦科学工学支援は前年度比3.8％増（Federal Obligations for S&E Support to HBCUs in FY 2018 Increase 3.8% from Previous Year）」を発表した。

 
 これによると、2018年度のHBCUへの連邦科学工学支援は3億2,000万ドルで、2017年度から3.8％増となり、2015年度から3年連続で減少していたものが4年振りに増加に転じた。最も大きな割合を占めたのは研究・実験的開発費の2億4,700万ドルで、2017年度から5.4％増となった。
 

その他の主な結果は以下の通り。

• 2018年度の高等教育機関全体への連邦科学工学支援は353億ドルで、2017年度の324億ドルから8.8％増。
• 連邦科学工学支援受給額上位20位の大学による受給総額は、連邦科学工学支援総額の36.2％に相当する約130億ドル。
  内訳は、研究開発93.3％、フェローシップ・研修生制度・研修助成4.1％、科学工学活動2.1％で、研究開発施設、
  科学工学全般的支援、科学工学指導施設はいずれも1％未満。
• 連邦科学工学支援総額の97.6％は、国立衛生研究所（National Institutes of Health：NIH）を含む厚生省
  （Department of Health and Human Services、207億ドル）、NSF（56億ドル）、国防総省（Department of Defense、
  46億ドル）、エネルギー省（Department of Energy、14億ドル）、米航空宇宙局（National Aeronautics and Space
  Administration：NASA、110億ドル）、農務省（Department of Agriculture、10億ドル）の6省庁が拠出。
• 連邦科学工学支援受給額上位20位のHBCUによる受給総額は、全HBCUが受給した連邦科学工学支援総額の74.9％に
  相当。また、HBCUへの連邦科学工学支援総額の97.3％は、上記6省庁が拠出。

 
５月２９日
 

National Science Foundation：　Federal Obligations for S&E Support to HBCUs in FY 2018 Increase 3.8% from Previous Year