【ニュース・アメリカ】2017年度、28州において公立大学総収入に授業料収入が占める割合が50%以上

 
州高等教育経営責任者協会(State Higher Education Executive Officers Association:SHEEO)は2018年3月29日、州及び地方政府による高等教育に対する財務支援状況をまとめた年次報告書「2017年度州政府高等教育財務状況(SHEF:FY 2017 – State Higher Education Finance)」を発表した。
 
これによると、公立大学の収入に関し、全米50州の半数以上の州において、授業料収入の占める割合が政府からの補助金を上回ることが明らかにされた。これは史上初のことである。
 
また、2017年度に州及び地方政府が高等教育に投入した金額は、緩やかな増加傾向にあるものの、フルタイム学生1人あたりの平均助成額は、2008年以前のレベルから1,000ドル減、2001年以前のレベルから2,000ドル減であることが分かった。さらに、44州では、フルタイム学生1人あたりの平均助成額が、2008年以前のレベルまで回復していないという。
 
主な結果は以下の通り。

  • 2017年度に州及び地方政府が高等教育に投入した金額は945億ドルで、2016年度から2.1%増。
  • 州政府が拠出した2017年度のフルタイム学生1人あたりの学資援助額は平均673ドル。また、州政府が拠出する学資援助額は、2000年から86%増で、教育予算全体の8.8%。
  • 全米の公立大学の2017年度正味授業料収入総額は723億ドルで、総収入の46.4%を占めるが、28州では授業料収入の総収入に占める割合が50%以上。
  • 州政府における教育収入総額は、2008年レベルから5.8%増で、1980年以降で最高。
  • 2017年度のフルタイム相当(full-time equivalent:FTE)在籍学生数は、前年度比1万700人減の約1,100万人であるが、2008年以前のレベルを7.7%上回る。

 
なお、本報告書は、「SHEF: FY 2017 – STATE HIGHER EDUCATION FINANCE」(PDF:1.14MB)からダウンロード可能。
 

2018年3月29日
 
State Higher Education Executive Officers Association:SHEEO RELEASES STATE HIGHER EDUCATION FINANCE FY 2017
 

地域 北米
アメリカ
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