【ニュース・アメリカ】2016~17学年度の大学学費負担、学生と親がそれぞれ約3分の1ずつを負担

サリーメイ社(Sallie Mae)は、市場調査会社のイプソス社(Ipsos)と共同で実施した、大学の学費負担状況に関する調査結果の報告書「米国人はどのように大学学費を支払っているか:2017年(How America Pays for College 2017)」を発表した。

 

これによると、2016~17学年度には、学生とその親がほぼ均等に学費全体の3分の1ずつを負担し、残りは大半が奨学金などで賄われたことが明らかにされた。また、同学年度に支払われた学費平均は2万3,757ドルで、2015~16学年度の2万3,688ドルから大きな変化はなかった。

 

具体的内訳は、奨学金が学費全体の約35%を占め、過去10年間の調査で最大となった他、親の所得・貯金が23%、親によるローン利用が8%、学生の所得・貯金が11%、学生によるローン利用が19%、親戚・友人が4%であった。また、奨学金は全体の49%の家庭が利用しており、返済不要な奨学金利用者は全体の47%で、ローンを利用した家族は全体の42%であった。その他の主な結果は以下の通り。

  • 全体の98%の家庭が大学学費を抑制するために事前対策をとっており、73%が州内の大学に進学し、50%が自宅から通学。また、26%が短期学位取得プログラムに登録。
  • 76%の学生が在学中にアルバイトを行い、55%は年間を通して勤務。また、50%は在学中に勤務時間を増加。
  • 子どもの大学進学を断念した家族の69%はコストが理由としており、2008年の58%から増加。また、55%はコストが高いほど教育の質が高いと回答した一方で、45%はコストと質は無関係と回答。
  • 98%の家族は、大学は子どもの将来のための投資と回答し、86%は子どもの幼少期から大学進学を期待していたと回答。
  • ローンを利用せずに大学学費を支払うことを計画していた家族は全体の40%のみで、529学資貯蓄プラン(529 college savings plan)の利用者は過去5年間で最低の13%のみ。

なお、本報告書は、以下よりダウンロード可能。
Sallie Mae:How America Pays for College 2017[PDF:1.87MB]

 

2017年7月18日

 

Sallie Mae:Students and Parents Equally Share College Costs, According to ‘How America Pays for College 2017’

地域 北米
アメリカ
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
学生の経済的支援 学費
統計、データ 統計・データ