教育省(Department of Education)傘下の米国教育統計センター(National Center for Education Statistics)は2018年1月30日、報告書「2015-16学年度米国高等教育学資援助調査 ~2015-16学年度の学資援助推定~(2015–16 National Postsecondary Student Aid Study (NPSAS:16):Student Financial Aid Estimates for 2015-16)」を発表した。
4年に1回実施される本調査結果によると、2015-16学年度に学資ローンを利用した学生は全体の38%で、前回調査が行われた2011-12学年度の42%を下回ることが明らかにされた。また、学資ローンを利用する学生の割合は、コミュニティカレッジ、公立4年制大学、私立4年制大学、及び、営利大学のいずれのセクタにおいても4年前から減少しており、フルタイム学生・パートタイム学生の両方で減少しているという。
主な結果は以下の通り。
- 2年制・4年制営利大学セクタにおいて、学資ローンを利用する学生の割合が最も顕著に減少。しかし、2年制営利大学学生による平均ローン利用総額は、2011-12学年度の7,200ドルから2015-16学年度には8,400ドルに増加。一方、コミュニティカレッジ学生による平均学資ローン利用総額は4,700ドルで、4年前から変化なし。
- 全セクタの4年制大学学生による平均学資ローン利用総額は7,600ドルで、4年前から500ドル増。
- 低所得層学生を対象とする連邦奨学金「ペルグラント(Pell Grant)」受給者の割合は、前回調査時よりも減少した一方で、平均受給額は300ドル増加。
- 連邦・州政府及び大学から給付される返済の必要のない奨学金の平均総額は、2011-12学年度の6,200ドルから2015-16学年度には7,600ドルに増加。
なお、本報告書は、「2015–16 National Postsecondary Student Aid Study (NPSAS:16) Student Financial Aid Estimates for 2015–16」(PDF:2.85MB)からダウンロード可能。
2018年1月30日
Inside Higher ED:Decline in Student Loan Borrowing