米国科学財団（National Science Foundation：NSF）傘下の米国科学工学統計センター（National Center for Science and Engineering Statistics：NCSES）は、2015年度の連邦研究開発費及び研究開発施設費に関する報告書「2015年度の連邦研究開発費総額は1％減となるも、研究費は1％増（Total Federal Research and Development Funding Down 1% in FY 2015, but Funding for Research Up 1%）」を発表した。これによると、2015年度の連邦研究開発費・研究開発施設費総額は1,314億ドルで、前年度比1％減であったことが明らかにされた。その中では、研究費が同1％増の636億ドルであった一方、開発費は同4％減の649億ドルで、研究開発施設費は27％増の28億ドルであることが明らかになった。また、連邦省庁での研究開発費・研究開発施設費拠出の内訳は、①厚生省（Department of Health and Human Services）：前年度比1％（3億9,000万ドル）減の302億ドルで、このうち252億ドルは生命科学研究費、②エネルギー省（Department of Energy）：前年度比7％増の86億ドルで、研究費全体の52％は基礎研究、48％は応用研究に割り当てられ、工学研究への割当は37億ドルと最大、③国防総省（Department of Defense）：前年度比1,200万ドル減の67億ドルで、研究費全体の32％は基礎研究、68％は応用研究に割り当てられ、工学研究への拠出は分野別でみると最大の27億ドル、④米国科学財団（National Science Foundation：NSF）：前年度比5％増の57億ドルで、研究費全体の88％は基礎研究向けとなっており、21％（12億ドル）が環境科学、18％（10億ドル）が数理・コンピュータ科学及び工学、16％（9億ドル）が物理科学、12％（7億ドル）が生命科学、⑤米航空宇宙局（National Aeronautics and Space Administration：NASA）：前年度比4％増の55億ドルで、約58％が基礎研究、42％が応用研究に割り当てられ、全体の87％が工学（21億ドル）、物理科学（15億ドル）環境科学（13億ドル）の3分野での拠出、などとなった。

なお、本報告書は、以下より閲覧可能。
National Science Foundation：Total Federal Research and Development Funding Down 1％ in FY 2015, but Funding for Research Up 1％

2017年4月10日

National Science Foundation：Federal research funding up in FY 2015