米国科学財団（National Science Foundation：NSF）傘下の米国科学工学統計センター（National Center for Science and Engineering Statistics：NCSES）は5月19日、2014年度の学術研究機関の科学工学（S&E）活動に対する連邦拠出に関する報告書「2014年度の大学の科学工学活動に対する連邦政府拠出は6％増（Federal Science and Engineering Obligations to Universities and Colleges Increase by 6% in FY 2014）」を発表した。

これによると、2014年度に連邦省庁は学術研究機関996組織によるS&E活動に対して前年度比6％増の308億ドルを負担し、2009年度以降、初めての増額となったことが明らかにされた。また、連邦政府からS&E活動費を受給した学術研究機関数は、前年度の995組織から1組織増となった。学術研究機関におけるS&E活動への拠出は、厚生省（Department of Health and Human Services：HHS）、NSF、及び国防総省（Department of Defense：DOD）の3省庁が全体の85％を占めており、内訳は、HHSが57％、NSFが16％、DODが12％となっている。残りの15％に関しては、農務省（Department of Agriculture）、エネルギー省（Department of Energy）、及び米航空宇宙局（National Aeronautics and Space Administration：NASA）が主な拠出元である。

連邦学術S&E拠出には、①研究開発（R&D）、②R&D施設、③S&E指導施設・機器、④フェローシップ・研修員制度・研修助成、⑤S&E一般支援、⑥その他のS&E活動、の6つのカテゴリーが含まれており、受給総額が最高であったジョンズホプキンス大学（Johns Hopkins University、メリーランド州）は、2014年度に総額17億ドルを受給した。

なお、本報告書は、以下より閲覧可能。
National Science Foundation：Federal Science and Engineering Obligations to Universities and Colleges Increase by 6% in FY 2014
 

National Science Foundation：Federal science and engineering funding for academic institutions sees first increase in five years