【ニュース・アメリカ】2009年度に9年生であった生徒のうち、2016年2月までに何らかの高等教育機関に進学した割合は72% NCESの追跡調査結果

 
これによると、サンプル学生の92%は、2016年2月までに高校卒業証書を受領した他、72%は2016年2月までに何からの形で高等教育機関に進学したことが明らかにされた。高等教育進学者には、学士課程もしくは修了証プログラムの登録者及び、その他のプログラムでの講座受講者が含まれる。
 
卒業した高校の種類別では、私立高校卒業者の約80%が2016年までに高等教育機関に進学したのに対し、公立高校卒業者では48.7%に留まることが判明し、経済的に恵まれた環境と大学進学との間に強い繋がりがあることが明らかにされた。また、人種別で見ると、アジア系生徒の88.2%、白人生徒の75.7%が高等教育機関に進学したのに対し、ヒスパニック系生徒では68%、黒人生徒は64.7%となっている。
 
その他の主な結果は以下の通り。

  • 進学した高等教育機関を人種別で見ると、公立2年制大学に進学したのは、アジア系・白人・黒人生徒の約3分の1であったのに対し、ヒスパニック系生徒では約50%。これに対し、公立4年制大学に進学したのは、白人の44%、黒人の42.1%、アジア系の51.3%、ヒスパニック系の26.7%で、私立4年制大学に進学したのは、白人の19.4%、黒人の14%、ヒスパニック系の12%、アジア系の16.7%。
  • サンプル学生の中での大学進学者のうち、アジア系学生の65.9%は最初に入学した大学を卒業し、14.8%が他大学に転校、13.6%が中退。一方、白人学生では、54.2%が最初に入学した大学を卒業し、15.5%が転校、19.9%が中退。これに対し、ヒスパニック系学生と黒人学生は、いずれも約30%が中退。
  • 性別で見ると、高校を卒業した女子生徒が93.1%であったのに対し、男子生徒は90.4%。また、高等教育機関進学者の中では、女子学生の76.8%が卒業したのに対し、男子学生では68%。
  • 2016年2月までに準学士号を取得した学生は全体の6%で、修了証取得者は6%。
  • 大学在学中にフルタイムで働いていた学生は全体の7%で、パートタイムで働いていた学生は約25%。
  • 高等教育機関進学者の約25%は2018年2月までに中退。中退の理由は、48%が家族の事情、40%が財政的問題、24%が大学側の問題、22%が仕事の事情と回答。
  • 高等教育機関に進学しなかった理由の約80%は、財政的もしくは個人的な理由と回答。約33%は仕事のために進学できなかったとし、9%は学力的な問題と回答。
  • 高等教育機関に進学しなかった回答者のうち、約25%はフルタイム雇用、11%はパートタイム雇用、8%は失業中、6%は失業中であるが就職先を探す予定はないと回答。
  • 高等教育機関に進学しなかった回答者の約3分の1は、30歳になった時に現在の仕事と関連する仕事に就いていると予測しているのに対し、約25%は全く異なると予測。
  • 大学学位を保有せずに雇用されている回答者の39%は、2015年の年収が1万ドル以下。

 
なお、本報告書は、「High School Longitudinal Study of 2009 (HSLS:09) Second Follow-Up」(PDF:2.90MB)からダウンロード可能。
 

2018年2月2日
 
Inside Higher ED:The 9th Graders of 2009, 7 Years Later

 

地域 北米
アメリカ
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
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