【ニュース・アメリカ】1996年~2015年の間に学術機関が取得した特許、米国産業による総生産高に約1兆3,300億ドル貢献

バイオテクノロジーイノベーション協会(Biotechnology Innovation Organization:BIO)と大学技術管理者協会(Association of University Technology Managers:AUTM)は2017年6月20日、連邦政府助成を受給した研究から得られる利益に関する報告書「米国の大学・非営利団体による発明の経済への貢献:1996年~2015年(The Economic Contribution of University/Nonprofit Inventions in the United States:1996-2015)」を発表した。

 

本報告書によると、調査対象期間となった20年間で、学術機関が取得した特許は、それに続くライセンス供与などを含め、米国産業による総生産高に約1兆3,300億ドル、米国の国内総生産(GDP)に約5,910億ドル貢献し、年間約427万2,000人の雇用を支えていることが明らかにされた。BIO会長兼CEOのジム・グリーンウッド(Jim Greenwood)氏は、米国研究大学及び企業パートナーは、連邦助成を受給した基礎研究を新しく価値ある製品に転換して人々の生命を救い生活を向上させており、大学研究の商業化が新しい企業・製品・高給職を生み出して、米国イノベーション経済の主要な原動力になっているとコメントした。一方、AUTM会長のメアリー・アルバートソン(Mary Albertson)氏は、今日の社会で最も重要とされる科学は大学研究から生まれたもので、強力な特許権を保護する政策の継続・強化は非常に重要であるとコメントした。また、最新の2015年版調査の主な結果は以下の通り。

  • 2015年に設立されたベンチャー企業数は1,012社で2014年から11%増。また、新たに設立された企業の72%は創業地に留まることから、地域経済に直接的な影響を与える。
  • 2015年に提出された米国特許申請数は、前年比約15%増の1万5,953件。また、付与された米国特許数は6,680件で、同5%増。
  • 救命に影響を与えた新製品879件が新たに市場に参入。

なお、本報告書は、以下よりダウンロード可能。
Biotechnology Innovation Organization:The Economic Contribution of University/Nonprofit Inventions in the United States:1996-2015[PDF:975.23KB]

 

Business Wire:New Report:Licensing of Academic Patents Has Contributed up to $1.3 Trillion to US Economy

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アメリカ
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