米国教育審議会(American Council on Education:ACE)を含む高等教育団体39組織は、米国議会の上院健康教育労働年金委員会
(Senate Committee on Health, Education, Labor and Pensions)に7月2日付で書簡を送付し、新型コロナウイルス感染拡大が続く中で
大学キャンパスにおける活動を再開させるにあたってのコスト詳細を提示した。
本書簡では、様々な種類・地域の大学数十校からの情報分析に基づき、米国大学は、2020年秋学期に向けた準備に総額約740億ドル
を投入する見込みと予測している。
但し、これには州政府補助金減少、寄付金減少、在籍学生数減少、学資援助を必要とする学生数増加などの要因は含まれておらず、
実際のコストは予測額を大きく上回る可能性があるという。
コストには、学生が滞在する大学寮の準備を始め、オンライン講座開講に伴うITシステムのアップグレード、学生へのラップトップコンピュータ
支給、遠隔での個人指導・保健サービス提供、図書資料オンライン化などが含まれる。
また、同書簡では、学資援助の需要増加も強調し、特に低所得層及び家族で最初の大学進学者の学生は、深刻な景気後退下にあって、
学資援助がなければ大学での教育を継続できないと警告している。
なお、本書簡は、こちらからダウンロード可能。
7月6日
American Council on Education:ACE, Higher Education Groups Outline Costs of Reopening Campuses This Fall in Letter to Senate