【ニュース・アメリカ】米国4年制大学図書館職員、4分の3以上は白人で上級職ほどその割合が高くなる傾向

学術・文化関連団体にサービスを提供する非営利組織のイサカS+R(Ithaka S+R)は2017年8月30日、米国4年制大学の図書館職員に関する調査報告書「包含・多様性・公平~研究図書館協会の会員~(Inclusion, Diversity and Equity:Members of the Association of Research Libraries)」を発表した。

 

これによると、研究図書館協会(Association of Research Libraries:ARL)に所属する大学の図書館職員の4分の3以上は白人で、上級職ほど白人の割合が高く、管理職の89%は非ヒスパニック系の白人であることが明らかにされた。また、白人以外の職員の多くは、技術サービス、カタログ作成、資料作成、調達などといった、部下を持たない役職に就いていることが明らかになった。
本報告書共同執筆者のロジャー・ションフェルド(Roger Schonfeld)氏は、対策を講じなければ、将来的に更に多様性が縮小する可能性があると警告している。ションフェルド氏は、大学図書館は社会全体の歴史的・文化的記録を正確に維持する責任を担うことから、図書館職員の人種的多様性は重要としている。さらには、人種だけでなく、性別の不均衡にも言及しており、図書館職員は管理職を含めて女性が大半を占める一方で、技術職員は男性の割合が高く、不均衡であると指摘している。

 

2017年8月30日

 

ITHAKA S+R:Inclusion, Diversity, and Equity:Members of the Association of Research Libraries
Inside Higher ED:The White Face of Library Leadership

地域 北米
アメリカ
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
行政機関、組織の運営 組織・ガバナンス・人事
人材育成 職員の養成・確保