米国芸術科学アカデミー(American Academy of Arts&Sciences:AAAS)は2017年2月28日、米国における将来的な教育ニーズの予測のために語学学習に関する現状の検証を目的として設立された語学学習委員会(Commission on Language Learning)が作成した最終報告書「米国の言語~21世紀の語学教育への投資~(America’s Languages:Investing in Language Education for the 21st Century)」と提案事項を発表した。本委員会は、全ての地域・民族・社会経済的背景を持つ人々が、できる限り多くの言語にアクセスできるように現状を改善するための国家戦略を策定し、語学教育を数学や英語の教育と同様に重要な科目として取り扱い、全ての生徒が習熟可能とすることを提案している。具体的な提案事項は以下の通り。
- 全ての教育レベルにおける英語以外の語学教員数の増加。
- 学校・政府・慈善機関・企業・地域コミュニティ間で官民パートナーシップを締結し、教育システム全体で語学教育を補足。
- 米国内で既に使用されている継承語を支援し、次世代への継承を援助。
- 米国先住民の言語に特に留意。
- 異文化体験や複数の言語が話される環境に身を置くことを通して、生徒が米国以外の国の言語を学習する機会を促進。
なお、本報告書は、以下よりダウンロード可能。
American Academy of Arts&Sciences:
AMERICA’S LANGUAGES:Investing in Language Education for the 21st Century[PDF:13.77MB]
American Academy of Arts&Sciences:United States Needs to Significantly Increase Access to Language Learning to Remain Competitive