【ニュース・アメリカ】米国科学工学医学アカデミー、「新型コロナウイルス感染症ワクチン公平分配枠組み」を発表

 
米国科学工学医学アカデミーは10月2日、新型コロナウイルス感染症「COVID-19」ワクチン分配の指標を作成するにあたり、保健福祉省及び、
州・部族・地方自治体・領土の担当局が導入すべき枠組み「新型コロナウイルス感染症ワクチン公平分配枠組み」を発表した。本枠組みでは、
 
 ① COVID-19ワクチンの公平な分配・配布・管理の確保に必要なリソースを提供するために、あらゆるレベルの政府において既存システムの活用
 ② COVID-19ワクチン普及促進キャンペーン及び、リスクに関するコミュニケーション・参加プログラムの立ち上げ
 ③ 世界的に公平な分配の支援
 
などが必要と提案されている。現在、米国・欧州・中国において、約190種類のCOVID-19ワクチンが臨床前開発中もしくは臨床試験中であるが、
安全且つ有効なワクチンの使用が許可されたとしても、十分な数のワクチンが直ちに入手可能となる可能性は低いことから、以下の4フェーズ
から構成される枠組みの導入を提唱
している。
 

  • フェーズ1a: 人口の約5%を対象とし、医療従事者・医療ケア施設サービス提供者・緊急救援隊員を含む、医療ケアシステム機能維持に不可欠且つ感染リスクの高い人々及びその家族グループ
  • フェーズ1b: 人口の約10%を対象とし、感染すると重症化の可能性が高い健康状態にある全年齢層の人々と、老人ホームやシェルターなど集団生活環境にある65歳以上の高齢者グループ
  • フェーズ2: 人口の約30~35%を対象とし、小・中・高等学校教職員、保育所・学童保育職員、食品提供・公共交通従業者、感染リスクが中程度にある全年齢層の人々、シェルター在住者及び職員、服役者及び刑務所・拘置所職員、フェーズ1に含まれない高齢者グループ
  • フェーズ3: 人口の約40~45%を対象とし、青少年、大学・ホテル・銀行・運動施設・工場勤務者など、感染者に接触するリスクが比較的高いグループ
  • フェーズ4: フェーズ3まででワクチンを利用できなかった米国在住者全員

 
なお、本枠組みは、こちらから閲覧可能。
 
10月2日
 


National Academies of Sciences, Engineering, and Medicine: 
National Academies Release Framework for Equitable Allocation of a COVID-19 Vaccine for Adoption by HHS, State, Tribal, Local, and Territorial Authorities

地域 北米
アメリカ
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
行政機関、組織の運営 政策・経営・行動計画・評価
大学・研究機関の基本的役割 研究