【ニュース・アメリカ】米国科学工学医学アカデミー、ARPA-Eによるミッション及び目標達成に向けた進捗状況を検証

米国科学工学医学アカデミー(National Academies of Sciences, Engineering, and Medicine)は2017年6月13日、エネルギー省のエネルギー高等研究計画局(Advanced Research Projects Agency-Energy:ARPA-E)によるミッション及び目標達成に向けた進捗状況を検証した報告書「ARPA-Eの評価(An Assessment of ARPA-E)」を発表した。

 

ARPA-Eは、他の資金提供団体からの支援を受けていない研究を助成対象としているが、これらの研究の一部は、ARPA-Eからの助成受給後に、民間及び他の公共機関から後続研究資金を受給するなど、目標達成に向けた進歩が見られると本報告書は評価している。
また、本報告書は、ARPA-Eが立ち上げられてからの運用期間が短く、割り当てられた予算が小規模であることから、現時点で完全な目標達成に至ることを期待するのは妥当ではないとし、ARPA-Eに対して、初期の成功例を参考とした研究システムの構築を提案すると共に、柔軟性ある管理アプローチ及びリスクを厭わない文化の継続を強く要請した。

 

さらに同報告書は、ARPA-E長官及びプログラムディレクターに対し、ARPA-Eのミッション達成によるインパクトを評価する枠組みを策定し、それに基づく評価を実行することを提案している。この他、ARPA-Eの下で行われる研究プロジェクトが市場のニーズを念頭に置いたものとするために、企業及び非技術的支援・助言を研究者に提供する「テック・トゥ・マーケット(tech-to-market)」プログラムに関し、ARPA-Eプロジェクトの約3年間という期間は、新たな技術を概念から市場に移行させるには短すぎることから、資金調達・商業化・展開などの道筋などを含め、プログラム全体としての概念の再考を提案している。

 

なお、本報告書は、以下より閲覧可能。
National Academies Press:An Assessment of ARPA-E

 

National Academies of Sciences, Engineering, and Medicine:ARPA-E Making Progress Toward Achieving Mission, Says New Assessment

地域 北米
アメリカ
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
研究支援 研究助成・ファンディング