米国科学工学医学アカデミー（National Academies of Sciences, Engineering, and Medicine）は2017年6月9日、衛生・繁栄・福祉・国防・科学を進歩させるにあたり、社会・行動・経済（social, behavioral, and economic：SBE）科学による米国科学財団（National Science Foundation：NSF）ミッションへの貢献をまとめた報告書「社会・行動・経済科学が国家の優先事項に与える価値～米国科学財団への報告書～（The Value of Social, Behavioral, and Economic Sciences to National Priorities：A Report for the National Science Foundation）」を発表した。

本報告書は、NSFに対し、SBE研究の優先事項、必要な資金、及び、SBE科学の優先事項に対応したことによって生まれた成果を、長期的にどのように評価するかを明確にするような、系統立った透明性ある戦略計画手順の策定に着手すべきと提言している。

本報告書を作成した委員会の委員長を務めた米国科学振興協会（American Association for the Advancement of Science：AAAS）名誉CEOのアラン・レシュナー（Alan Leshner）氏は、SBE科学は社会に対する理解を深める上での基礎知識を提供し、健全な国家にとって非常に重要とコメントし、米国経済の強化にも貢献するとしている。同報告書は、SBE科学を振興し、他の科学分野との相互作用を促進し、NSFを始めとする省庁・機関が、ツール・手段・研究チームに対する支援を継続すべきと提案している。

なお、本報告書は、以下より閲覧可能。
National Academies Press：The Value of SOCIAL, BEHAVIORAL, and ECONOMIC SCIENCES to National Priorities：A Report for THE NATIONAL SCIENCE FOUNDATION

National Academies of Sciences, Engineering, and Medicine：New Report Calls for NSF to Develop Strategic Plan Specifying Social, Behavioral, and Economic Sciences Research Priorities