【ニュース・アメリカ】米国教育技術企業に対する2018年のベンチャー投資総額、過去最高の2015年に並ぶ14億5,000万ドル

 
教育技術関連ニュースを発信するエドサージ(EdSurge)社は、米国教育技術企業に対する2018年のベンチャー投資総額は14億5,000万ドルで、2017年の12億ドルを上回り、過去最高であった2015年に並ぶことを明らかにした。
 
但し、2015年はベンチャー投資件数が165件であったのに対し、2018年は112件で、1件当たりの投資規模が拡大しているという。また、米国教育技術産業へのベンチャー投資は、2011年以降着実に増加しており、この傾向は2019年も継続すると見られている。2018年の米国教育技術企業に対するベンチャー投資に関する主な分析結果は以下の通り。

  • 投資総額14億5,000万ドルの大半は後期投資に集中する一方、エンゼル投資・シード投資の件数は2013年のピーク(100件)以降は継続して減少し、2018年は半数以下の45件。
  • シード投資の平均規模は、過去5年間で2.5倍以上に拡大。ただし、優れたコンセプト及びチームメンバーと複数の顧客を持つだけでなく、シード投資前に既に50万~100万ドルの収入があることを投資機関が期待。
  • 投資総額14億5,000万ドルの内訳は、幼稚園から高校3年まで(K-12)の児童・生徒及び教員を支援する企業に対する投資が5億1,100万ドル、高等教育支援企業への投資が5億9,000万ドル、プリスクール及び専門学習セクタに対する支援企業への投資が3億5,000万ドル。
  • 高等教育ツールへの投資では、キャンパスロジック(CampusLogic)社への5,500万ドル、コモンボンド(Commonbond)社への5,000万ドルなどが顕著で、いずれも学資援助サービス・学資ローンにおいて学生・大学を支援するツールを提供。また、トリロジー・エデュケーション(Trilogy Education)社への5,000万ドル、ハンドシェイク(Handshake)社への4,000万ドルなど、大学生の就職支援を提供する企業への投資も顕著。
  • 米国教育技術企業への投資は、アジア企業への投資と比較すると非常に小規模。米国企業の中で2018年の投資額が最大であったドリームボックスラーニング(DreamBox Learning)社への投資が1億3,000万ドルであったのに対し、インドのバイジュ(Byju’s)社への投資は5億4,000万ドル、中国のVIPキッド(VIPKID)社への投資は5億ドル。

2019年1月15日
 
EdSurge:US Edtech Investments Peak Again With $1.45 Billion Raised in 2018

地域 北米
アメリカ
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
大学・研究機関の基本的役割 教育
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