【ニュース・アメリカ】米国大統領府、各省所管の小規模の大学院生対象フェローシップをNSFへ統合することを提案 省庁再編提案の一環で

米国大統領府は、2018年6月21日に公表した連邦政府機構改革案において、連邦政府の各省庁が所管する小規模の大学院生対象のフェローシップ*を国立科学財団(National Science Foundation:NSF)に統合する案を示した。その概要は以下の通り。

 

大学院生対象フェローシップは博士課程または修士課程の学生に対して、研究費とは別に支給されるものである。
フェローシップを獲得することは科学界で権威あるものとみなされ大変競争率が高い。NSFは最も多くの大学院生対象のフェローシップを授与しており、効果的な審査システムを確立しているため、各省の小規模のフェローシッププログラムをNSFに統合し、各省庁の担当部局をダウンサイジングしたとしても、効果的な運営がなされるであろう。当面、全省庁の大学院生対象のフェローシッププログラムを精査し、どのプログラムをNSFに移管することが効果的か検討する。

 

なお、本改革案は大統領による議会への提案であり、実際に議会がこの案を踏まえた立法措置を行うかどうかは全くの不明である。

大統領府の改革案は以下より閲覧可能。
The White House:Delivering Government Solutions in the 21st Century:Reform Plan and Reorganization Recommendations[PDF:5.41MB]

 

*【NSFが行う大学院生対象のフェローシップについて】
NSFは、Graduate Research Fellowship Program(大学院研究フェローシッププログラム:GRFP)を年間1,500人採用している。
2019会計年度予算要求では新規採用者数を1,000人としていたが、各省庁のフェローシップを統合することにより採用予定数がどう変わるのかは明らかでない。

 

尚、GRFPの内容等については、以下のNSF特設ページより閲覧可能。
GRFP:National Science Foundation Graduate Research Fellowship Program

地域 北米
アメリカ
取組レベル 政府レベルでの取組
行政機関、組織の運営 政策・経営・行動計画・評価
研究支援 研究者向けフェローシップ