【ニュース・アメリカ】米国大学2020年秋学期の学生在籍状況、コミュニティカレッジ在籍学生数減少が顕著

 
米国学生情報研究センター は9月24日、2020年秋学期の米国大学生在籍状況に関する初期調査結果を発表した。これによると、全体では2019年
秋学期と比較して大学在籍学生数が2.5%減で、セクター別にみると、コミュニティカレッジが7.5%減で減少率が最大であった。それに次いで、
非営利私立4年制大学が3.8%減、営利4年制大学が1.9%減で、公立4年制大学は、減少しているものの0.4%減にとどまった。

 
 また、公立4年制大学の学生在籍状況を地理的条件別にみると、都市部では前年同期比0.5%増であったのに対し、遠隔地に所在する大学では4%
減であった。一方、大学院では、全体の在籍学生数は前年同期比3.9%増となった。その反面、留学生数の減少が顕著で、大学留学生数が11.2%減、
大学院留学生数が5%減となった。同センターエグゼクティブディレクターのダグ・シャピロ氏は、大学全般での学生減少率は、パンデミック中の予測
を下回るものの、コミュニティカレッジ在籍者数及び低所得層学生数の減少を特に懸念するとコメントした。その他の主な結果は以下の通り。
 

  • パンデミックによる失業者がスキル向上機会と捉える可能性や、パンデミックを機に学生が自宅近くの大学に転学する可能性などから、コミュニティカレッジ在籍学生数が大幅に増加すると予測されていたにもかかわらず、その傾向は全く見られず。
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  • コミュニティカレッジ在籍学生数の変化を年齢別でみると、18~20歳が9.5%減、21~24歳が8.7%減であるのに対し、25~29歳は6.3%減、30歳以上は7.3%減で、伝統的な大学生年齢層の減少率が年長層の減少率を上回る。
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  • プログラムの種類別でみると、修了証取得プログラム(9.7%減)及び準学士課程(7.5%減)在籍者数の減少が顕著で、学士課程在籍者数は0.5%減でほぼ変化なし。これに対し、修士課程(6%増)、博士課程(2.1%増)、大学院修了証取得プログラム(3.1%増)は、いずれも在籍者数が増加。
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  • 大学院在籍米国人学生数の変化を人種・民族グループ別でみると、ヒスパニック系14.2%増、米国先住民10.2%増、アジア系9.3%増、黒人8.4%増。また、セクター別でみると、営利大学9.1%増、公立大学4.7%増、非営利私立大学0.6%増。

 
なお、本調査結果は、こちらから閲覧可能。
 
9月24日
 


Inside Higher ED: Community College Enrollments Drop This Fall

地域 北米
アメリカ
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
大学・研究機関の基本的役割 教育
人材育成 入試・学生募集