【ニュース・アメリカ】米国大学院に初めて進学する学生数の増加率、マイノリティグループが白人・非ヒスパニック系学生グループを上回る

米大学院協議会(Council of Graduate Schools:CGS)は2016年9月16日、CGSと米国大学院進学共通試験の大学院記録試験(Graduate Record Examinations:GRE)委員会が共催する2005年~2015年の大学院の在籍・学位取得状況に関する年次調査結果をまとめた報告書「大学院在籍・学位取得状況 ~2005年から2015年~(Graduate Enrollment and Degrees: 2005 to 2015)」を発表した。これによると、大学院入学者数(再入学者を除く)は緩やかに増加し、特に、マイノリティグループの増加率は、白人及び非ヒスパニック系学生グループを上回っていることが明らかにされた。具体的には、2015年秋学期に初めて大学院に進学した米国市民権・永住権保有者のうち、少なくとも22.5%はマイノリティ学生で、内訳は、米国先住民・アラスカ先住民0.5%、アフリカ系11.8%、ハワイ・太平洋諸島出身者0.2%、ヒスパニック系10%であった。また、2014年秋学期と2015年秋学期を比較すると、初めて大学院に進学した米国市民権・永住権保有者の数は3.8%増加し、増加率は2010年以来最大となった。また大学院に初めて進学する留学生数は同5.7%増で、初めて大学院に進学した学生全体の22%が留学生であった。それ以外の調査結果は以下の通り。

  • 2015年秋学期で専攻学生の多い分野は工学・ビジネス・健康科学で、これら3分野を専攻する学生数合計が全体の39.3%。
  • 博士課程学生では、社会・行動科学専攻学生数が最も多く全体の18.7%。
  • 2015年秋学期に初めて大学院に進学した学生の中で、専攻学生数が最も多い分野はビジネス・教育・健康科学の3分野。
  • 初めて大学に進学した学生の約33.4%は、ビジネス・教育専攻の修士課程もしくは大学院修了証取得プログラムに在籍。
  • 2015年秋学期に初めて大学に進学した学生の83.6%は、修士課程もしくは大学院修了証取得プログラムに在籍。
  • 2015年秋学期の博士課程出願者数は前年同期比4.3%減で、修士課程は同3.8%増。
  • 博士課程において、前年同期比と比較して出願者数増加率が最大であった専攻分野は教育の4%増。一方、修士課程では数学・コンピュータ科学で11.2%増。

なお、本報告書は、以下よりダウンロード可能。
Council of Graduate Schools:Graduate Enrollment and Degrees: 2005 to 2015[PDF:2.13MB]

 

Council of Graduate Schools:Graduate Schools Report Strong Growth in First-Time Enrollment of Underrepresented Minorities

地域 北米
アメリカ
取組レベル 政府レベルでの取組
人材育成 学生の多様性
統計、データ 統計・データ