【ニュース・アメリカ】米国大学教員の給与、2018年は前年から約1.7%増

 
大学人事専門職協会(College and University Professional Association for Human Resources:CUPA-HR)は、高等教育機関の教員を対象とした調査結果をまとめた報告書「2019年CUPA-HR高等教育教員報告書(2019 CUPA-HR Faculty in Higher Education Report)」を発表した。
 
本報告書は、米国大学847校に所属する教員25万8,731人からの回答に基づくもので、このうち300人弱が非常勤教員であった。これによると、2018年と2017年を比較した結果、回答者全体での昇給率は約1.7%で、フルタイムの非テニュア教員の昇給率が1.8%、テニュア・テニュアトラック教員の昇給率が1.6%となっている。
 
主な結果は以下の通り。

  • 新規採用教員数が最多であった分野は衛生分野で、助教約1,410人を新たに採用。また、非テニュア教員の中では衛生分野教員の給与が最高。
  • 新規採用助教の増加率の高い分野は、建築(73%)及び天然資源・保護(72%)など。
  • 大学教員全体で女性の占める割合は47%であるのに対し、学部長は男性が58%で女性は42%のみ。また、全体の21%はマイノリティであるのに対し、学部長の85%は白人。
  • 女性教員及びマイノリティの人数・給与の平等性が最も高いのは、準学士号を付与する2年制大学。
  • パートタイム教員の割合が最高のセクタはコミュニティカレッジで、全体の69%がパートタイム教員。一方、フルタイム教員の割合が最高のセクタは博士課程で、全体の68%がフルタイム教員。
  • 学士・修士・博士課程のフルタイム教員の約80%は修士号以上の学位を保有。また、テニュア・テニュアトラック教員の約90%は博士号を保有するのに対し、非テニュア教員では約50%。

 
なお、本報告書のデータの一部は、「Faculty in Higher Education」からダウンロード可能。
 
2019年4月3日
 
Inside Higher ED:Faculty Salaries Up 1.7%
 

地域 北米
アメリカ
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
大学・研究機関の基本的役割 研究
人材育成 研究者の雇用
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