【ニュース・アメリカ】米国大学に在籍する中国人留学生数、現在はほぼ横ばい状態(10月17日)

米国大学に留学する中国人学生数は、10年間で4倍以上に増加したが、国際教育アナリストのラウル・チョウダハ(Rahul Choudaha)氏は、一部大学では学士課程に在籍する中国人留学生数の増加予測を修正していることを明らかにした。

 
チョウダハ氏によると、特に公立・ランドグラント大学が中国人留学生数増加の恩恵を受けてきたが、現在は、中国人留学生数はほぼ横ばい状態としている。特に、米国中西部及び北東部に所在する大学では、今後の大幅な増加は期待薄という。

 
米国大学の新入留学生数は2年連続で減少しており、国際教育研究所(Institute of International Education)による調査の結果、2018年秋学期には、米国大学の48%において中国人留学生数の減少が報告されている他、42%の大学ではインド人留学生の在籍数も減少していることが判明している。
大学は、留学生数減少の理由の上位3位に、

  1. ビザ申請手続き及びビザ発給の遅延・却下(83%)
  2. 米国の社会・政治的環境(60%)
  3. 他国の大学への進学決定(59%)

を挙げている。さらに、インディアナ大学(Indiana University)では、2014年秋学期に3,834人であった中国人留学生数が、2019年秋学期には2,649人となり、過去5年間で1,000人以上減少している。

 
このうち、学士課程在籍学生数は、2,741人から1,702人に減少し、同大学において2017年以降で最大の減少率であったという。同様の傾向は、アイオワ大学(University of Iowa)やミシガン州立大学(Michigan State University)でも報告されているが、中西部の大学に限らず、コネチカット大学(University of Connecticut)、バーモント大学(University of Vermont)や、マサチューセッツ大学アマースト校(University of Massachusetts at Amherst)などといった北東部に所在する大学でも、学士課程在籍中国人留学生数が、前学年度比約10%減となったことが明らかにされている。
 

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地域 北米
アメリカ
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
大学・研究機関の基本的役割 教育
統計、データ 統計・データ