ペンシルバニア大学（University of Pennsylvania）教育学教授のロバート・ゼムスキー（Robert Zemsky）氏と米国教育審議会（American Council on Education：ACE）上級副会長のフィリップ・ロジャース（Philip Rogers）氏は、TIAA研究所（TIAA Institute）から支援を受け、米国教育統計センター（National Center for Education Statistics：NCES）統合高等教育データシステム（Integrated Postsecondary Education Data System：IPEDS）の8年分のデータを使用して、高等教育市場のリスク・ストレス要因・ソリューションを分析した報告書「非常に重要で失敗できず、非常に重大で無関心ではいられない　～高等教育市場のリスクとストレス要因の分析～（Too Important to Fail, Too Big to Be Complacent: An Analysis of Higher Education Market Risks and Stressors）」を発表した。
 
これによると、全米の大学2,300校超のうち、深刻な閉鎖・合併危機に瀕している大学は10％未満である一方、直ちに閉鎖の危機に直面している訳ではないものの、経営難に陥っている大学が全体の約20％であることが判明した。ゼムスキー氏とロジャース氏は、価格・コストの再考を含め、複数の戦略オプションを概説しながら、高等教育の価値提案の肯定・強化に重点を置いた議論の促進を提案している。
 
なお、本報告書は、「TOO IMPORTANT TO FAIL,TOO BIG TO BE COMPLACENT」（PDF：1022.98KB）からダウンロード可能。
 

2019年6月17日
 
American Council on Education：Too Important to Fail, Too Big to Be Complacent: An Analysis of Higher Education Market Risks and Stressors

 
American Council on Education：ACE Brief Highlights Higher Ed Market Risks and Stressors, Solutions