【ニュース・アメリカ】米国大学、入学審査では学業成績や高校履修科目の難度を重視

 
米国大学入学カウンセリング協会(National Association for College Admission Counseling:NACAC)は11月8日、大学入学審査に関する年次報告書「大学入学審査の現状(State of College Admission)」を発表した。
 
本報告書は、大学が高校での成績を重視しており、特に新入生の約3分の2に関しては、例えば、SAT及びACTといった標準試験の点数が合否判定において「非常に重要」「重要」とする大学の割合は、2016年の88.2%から2018年には83.1%に減少した一方で、「あまり重要でない」「重要でない」とする大学の割合は11.8%から16.8%に増加するなど、標準試験の点数や入学志望動機などよりも、学生の高校での成績や履修科目の難度をさらに重視する傾向があることを明らかにしている。
 
主な結果は以下の通り。

  • 2016年秋学期入学生と2017年秋学期入学生を比較すると、早期に出願し、合格した場合は入学が義務付けられる「早期決断(Early Decision)」出願者数が平均4%増加し、早期決断による入学者数が5%増加。一方、合格した場合も入学の決断は5月1日まで猶予が与えられる「早期行動(Early Action)」出願者数は9%増加し、早期行動を通しての合格者数は10%増。
  • 2016年秋学期に補欠合格者リストを使用した大学は全体の40%で、補欠合格を辞退しなかった入学希望者全体の平均25%が最終的に合格。2017年秋学期の補欠合格者数は前年同期から12%増。
  • 公立高校のカウンセラーは、1人当たり平均470人の生徒を担当し、高等教育進学とは無関係の業務と調整しながら進路指導を実施。

なお、本報告書は、米国大学入学カウンセリング協会のサイトからPDFファイル(6.1MB)をダウンロード可能。
National Association for College Admission Counseling
 
2018年11月8日
 
米国大学入学カウンセリング協会:NACAC Report Sheds Light on College Admission Process

地域 北米
アメリカ
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