【ニュース・アメリカ】留学エージェント、英国・米国を「非常に魅力的な留学先」と回答する割合は低下傾向

教育機関にソリューションを提供するICEF社は、留学エージェントを対象とした調査に基づく留学事情に関する最新情報「アイ・グラデュエート・エージェント・バロメータ(i-graduate Agent Barometer)」を発表した。本調査は、108カ国の留学エージェント1,000社超を対象として実施したもので、これによると、留学先として米国を「非常に魅力的」と回答したエージェントは2015年の77%から2016年には67%に減少し、同様に英国も2015年の64%から2016年は48%に減少していることが明らかにされた。また、留学生及びその親が不安に感じる主な要因は、学生ビザ問題と世界的な政情であることが明らかにされ、クライアントが学生ビザに関する懸念を持っていると回答したエージェントは2015年の60%弱から2016年は70%に、安全性に関する懸念を持つと回答したエージェントは15%から23%に、さらには、世界的政情を懸念していると回答したエージェントは25%から28%にそれぞれ増加した。特に、英国と米国に対してこの懸念は著しく、英国に関してはエージェントの37%、米国は31%が、クライアントが政治環境に不安を抱いていると回答した。それ以外の主要な調査結果は以下の通り。

  • エージェントが最も魅力的な留学先と回答したのはカナダ(69%)で、2番目は米国(67%)、3番目はオーストラリア(59%)、4番目は英国(48%)で、5番目はニュージーランド(39%)。これに次いでドイツ、アイルランド、スイス、スペイン、マルタが上位10カ国。
  • 2017年にカナダへの留学者数が増加すると回答したエージェントは全体の49%。一方オーストラリア留学の関心が高まると回答したエージェントは全体の36%。その反面、英国留学の関心が低下すると回答したエージェントは全体の29%。
  • 勉学と就労体験を組み合わせたプログラムが最も人気があり、2017年にこれらのプログラムへの参加者が増加すると回答したエージェントは全体の83%。また、学位取得を目的とした正規留学に関してもほぼ同じ割合で参加者増加を予測。
  • 英語学習プログラムに関しては、75%が参加者増、19%がほぼ同じ、6%が参加者減と予測。
  • 回答したエージェントの93%が米国大学への留学生を募集しており、米国大学への留学生を募集する利点は参加者の希望が最も高いことと回答。その一方で、米国大学への留学生募集を改善するためには、奨学金受給機会の増加(32%)、出願手続きの迅速化(21%)、大学側からエージェントへの訪問頻度の増加(17%)、コミッションの引き上げ(13%)などが有効と回答。

The PIE News:US, UK slip in latest ICEF i-graduate Agent Barometer

地域 北米
アメリカ
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