【ニュース・アメリカ】新型コロナウイルス感染拡大により、公立研究大学における既存の問題がさらに深刻化

 
 公立・ランドグラント大学協会(Association of Public and Land-grant Universities:APLU)は6月24日、高等教育危機管理コンサルタントの
ブルームーン・コンサルティンググループ(Blue Moon Consulting Group)社及び、高等教育調査・マーケティング会社のシンプソン・
スカーボロウ(SimpsonScarborough)社と提携して作成した調査報告書「新型コロナウイルス感染症はいかにして全てを変え全てを変えなかったのか
(How COVID Changed Everything and Nothing at All)」を発表した。

 
 本報告書は、APLU加盟大学の学長・総長558人を対象として2019年秋に実施した調査と、その後、2019年末から2020年2月にかけて
後続聞き取り調査を行った結果をまとめたもので、いずれの調査もパンデミック前に行われている。

 
 同報告書は、公立研究大学リーダーが直面する主要な問題を特定し、理解を深めることに重点を置いて作成されたもので、大学学長・総長が
挙げた問題の上位3項目は、

  1. 政府からの補助金(77%)
  2. 学生の精神衛生と健康(68%)
  3. 多様性・包括性(63%)

であった。APLU会長のピーター・マクファーソン(Peter McPherson)氏は、新型コロナウイルス感染拡大により、既に公立研究大学が
直面している問題がさらに深刻化したとコメントしている。

 
 また、ブルームーン・コンサルティンググループ社マネージングパートナーのサイモン・バーカー(Simon Barker)氏は、長年に亘る問題が
パンデミックによって表面化し、高等教育にとって早急に対応が必要な危機的問題となったとしている。

 
 さらに、シンプソン・スカーボロウ社パートナー兼最高マーケティング責任者のデイナ・エドワーズ(Dana Edwards)氏は、学生の精神衛生に
関するさらなるデータと迅速且つ有効な支援が早急に必要であることが確認されたとコメントした。

 
 APLUを含む高等教育関連団体は、大学の財務問題を軽減するために、学生及び大学運営支援に向けた救済金470億ドルと、研究活動支援金
260億ドルを拠出するよう、連邦議会に強く要請している。
 
なお、本報告書は、からダウンロード可能。
 
6月24日
 


Association of Public and Land-grant Universities:
APLU Survey & Interviews of Public University Leaders Identify Biggest Challenges Facing Public University Leaders & Find “How COVID-19 Changed Everything and Nothing at All”

地域 北米
アメリカ
取組レベル 大学等研究機関レベルでの取組
大学・研究機関の基本的役割 研究
社会との交流、産学官連携 社会貢献