【ニュース・アメリカ】教育省、新たに大学67校に「セカンドチャンス・ペル・パイロットプログラム」への参加を奨励

 
 教育省(Department of Education)のベッツィー・デボス(Betsy DeVos)長官は4月24日、収監中に準学士号・学士号取得を目指す服役囚に対して、低所得層学生向け連邦奨学金「ペルグラント(Pell Grant)」の利用を認める「セカンドチャンス・ペル・パイロットプログラム(Second Chance Pell Pilot Program)」に関し、さらに大学67校にプログラムへの参加を勧めていることを発表した。

 
 これらの大学を加えると、本プログラムに参加する大学は、26州に所在する大学63校から、42州に所在する130校に増加することになる。教育省は、2015年にオバマ政権下で立ち上げられた同プログラムへの参加に関心を持つ大学180校以上の中から、大学・プログラム・地理的な多様性を考慮して67校を選出しており、このうちの約3分の2が2年制大学、3分の1がマイノリティ受入大学で、いずれの大学も公立大学もしくは非営利私立大学である。

 
 また、8校は遠隔学習様式を取り、18校は遠隔学習と対面型学習のハイブリッド様式での指導計画を提案しているという。新規に参加する大学は、連邦・州刑務所と協力し、5年以内に釈放予定でペルグラント受給資格のある服役囚の履修登録を行うことになる。

 
 教育省は、プログラム開始後最初の2年間で、約1万2,000人の服役囚に対してペルグラント約3,620万ドルを付与している。また、非営利シンクタンクのRANDコーポレーション(Rand Corporation)が最近実施した調査結果によると、過去3年間で、同パイロットプログラムに参加した服役囚4,000人以上が、修了証・準学士号・学士号を取得している他、矯正教育プログラム受講者の再犯率は、非受講者と比較すると43%低くなっている。
 

なお、今回新規参加が勧められた大学67校のリストはこちらからダウンロード可能。

RANDコーポレーションによる調査報告書は、こちらから、それぞれダウンロード可能。
 
4月24日
 


Department of Education, Secretary DeVos Expands Second Chance Pell Experiment:
Secretary DeVos Expands Second Chance Pell Experiment, More than Doubling Opportunities for Incarcerated Students to Gain Job Skills and Earn Postsecondary Credentials

 
The Washington Post:
Education Dept. expands Pell grant initiative for inmates to take college classes

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